紙の予約帳からの脱却がスタートライン。 河底歯科・矯正歯科様の院内DXの軌跡 Part1

河底歯科・矯正歯科様は、広島県福山市にある歯科クリニックです。矯正治療に強い総合歯科として、あらゆる年齢層に対応した質の高い矯正治療を提供されています。
同院は2017年よりApotool&Box(以下アポツール)をご導入いただき、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、アポツールを中心とした院内のDX(デジタルトランスフォーメーション)をさらに加速させてきました。
今回は、院長の河底 晴紀 先生と事務長の河底 香保里 様に、アポツール導入のきっかけから、院内DXの取り組みについて詳しくお話を伺いました。
- 課題
- 紙の予約帳による管理が煩雑だった
- 新型コロナをきっかけに非対面・非接触での対応が求められるようになった
- ドクターや衛生士がチェアサイドで口頭で説明する時間を削減したい
- 解決策
- クラウド型予約管理システム「アポツール」を導入
- Web問診票「「もしもし問診」の導入
- 診察券アプリ「私の歯医者さん」の導入
- 自動メッセージ送信機能の活用
- 効果
- 院内のどこからでもリアルタイムで予約状況を確認可能に
- 問診票の事前入力により、接触機会の削減および業務効率化を実現
- チェアサイドや受付での説明事項を自動メッセージに置き換えることで業務負荷を軽減
紙の予約帳からの脱却!クラウド型のアポツールで業務効率化を実現
アポツール導入前は、どのような課題を抱えていらっしゃいましたか。
アポツールを導入する以前は、昔ながらの紙の予約帳でアポイントを管理していました。
新しい予約が入れば受付スタッフが手書きで記入し、変更があれば消して書き直す、という非常にアナログな作業が発生していたのです。
さらに、各診療ユニットにはその日の予約帳のコピーを貼り出していたため、キャンセルが入れば、受付スタッフが各ユニットを回って修正する必要がありました。
このような手間がかかるうえに、リアルタイムで正確な情報を共有できない状況に、なんとかならないものかと頭を悩ませていましたね。

河底歯科・矯正歯科
事務長 河底 香保里 様(左)、院長 河底 晴紀 様(右)
数あるシステムの中から「アポツール」を選ばれた決め手は何だったのでしょうか?
アナログ管理の限界を感じ、予約管理システムの導入を検討し始めたのが2016年頃です。
今でこそクラウド型は一般的になりましたが、当時は院内にサーバーを設置する「オンプレミス型」が主流で、院外からのアクセスができないものがほとんどでした。
そんななか、クラウド型のアポツールは、インターネット環境さえあれば場所や時間を問わずにいつでもどこでも予約状況を確認できる点が大きな魅力でした。
特に当院の場合、医院と自宅が離れており、自宅からでも翌日の予約状況などを確認できるため、本当に助かっています。

現在は各ユニットごとにアポツールの画面を表示
特に気に入っている機能や、独自の活用方法があれば教えてください。
まず一つは「キャンセル待ちリスト」機能です。
急なキャンセルが発生した場合でも、このキャンセル待ちリストを確認し、患者さんにご連絡することで、空いてしまった予約枠をスムーズに埋めることができています。機会損失を防ぐ上で欠かせない機能です。
もう一つは、「自動メッセージ」機能です。
例えば、抜歯をされた患者さんには、会計後に抜歯後の注意事項をまとめたメッセージが診察券アプリ「私の歯医者さん」経由で自動送信されるように設定しています。
これにより、ドクターや衛生士がチェアサイドで口頭で説明する時間を削減できました。
加えて、新人スタッフが膨大な説明内容を覚えなくてはならないという負担もなくなりました。
新型コロナの感染拡大をきっかけに院内のDX化を推進
DX推進のきっかけや背景について教えてください。
当院でDXを本格的に推進し始めたきっかけは、2020年に発生した新型コロナウイルスの感染拡大でした。
当時は患者さんとスタッフの安全を第一に考え、院内での接触機会をいかに減らすかを模索していました。
例えば、会計時の金銭の受け渡しは、どうしても接触が避けられません。これを解消するために、「ささっとPay」への移行を進めました。また、新型コロナ流行前から導入していた自動精算機も、非接触対応という点で非常に役立ちました。
さらに、アポイントに関してもなるべく受付や電話でのやり取りを減らすため、「Web予約」への移行も積極的に進めていきました。

河底歯科・矯正歯科様のWeb予約ページ
Web問診票の導入により院内での滞在時間を短縮
河底歯科・矯正歯科様はWeb問診票「もしもし問診」のリリース初期からご利用いただいていますよね。
新型コロナウイルスが流行し始めた頃、感染対策として全ての患者さんにコロナ関連の問診票を紙でご記入いただいていました。
しかし、日を追うごとにカルテファイルの中の用紙が膨大になり、管理が大変になってしまったんです。
そんな時に、ちょうどWeb問診機能「もしもし問診」がリリースされて「無料なら1回使ってみよう」と導入したのがはじまりです。

▼現在は当時からさらに進化した、「もしもし問診プラス」がリリースされています!
実際に導入してみて、いかがでしたか?
実際に導入してみると、患者さんが事前に問診を済ませてきてくださるようになり、院内での滞在時間が短縮されました。また、増え続けていた用紙の管理からも解放されました。
導入以来、当院ではこのWeb問診機能を継続的に活用しつつ、運用方法も当院に合った形へと進化させてきました。
たとえば現在では、初診の患者さんに対して「予約変更は5日前までにお願いします」といったキャンセルポリシーへの同意も、Web問診票の中で取得しています。
キャンセルポリシーの内容を確認・同意しないと次の設問に進めないようにしているため、しっかりと当院のルールをご理解いただいたうえで来院いただけます。
そのため、初診時の説明にかかる時間も短縮できています。
Web問診票の回答率50%→ほぼ100%に!機能アップデートがもたらした効果
Web問診票の回答率が大幅に改善されたそうですね。
これまでWeb問診の回答率は大体50%程度に留まっていたのですが、昨年11月の機能アップデートをきっかけに回答率がほぼ100%になりました。
以前の仕様では、予約完了後に送られるメールの中から問診票のリンクを探していただく必要があり、多くの患者さんが問診票の存在に気づかずにいました。
それが、アップデートによってWeb予約完了画面からそのまま問診回答画面へ進めるようになり、回答率も大幅に改善しました。

▼アップデートに関する詳細はこちら
診察券アプリの導入で非接触対応と業務効率化を同時に実現
診察券アプリ「私の歯医者さん」も新型コロナのタイミングで導入されていますね。
私自身、患者として病院に通院する中で、紙の診察券に対して不便さを感じていました。
診察券が増えると財布の中がかさばりますし、いざ「診察券を出してください」と言われても、どこに入れたか分からなくて探すのに手間取ることがよくありました。
その点、誰もが肌身離さず持っているスマートフォンに診察券を入れられるというのは、最高に便利だと感じました。
アポツールの診察券アプリは、画像やPDF資料の送信機能もあるうえに、来院時のチェックインもQRコードでスムーズに完了します。もう、これ以上使い勝手の良いものはないと思いましたね。
当時は今ほどアプリ型の診察券というのは一般的ではなかったと思うのですが、患者さんからの反応などはいかがでしたでしょうか?
ちょうどコロナ禍の真っ只中だったこともあり、非対面・非接触の流れに合致した診察券アプリの導入は、患者さんからも好評でした。
「さすが、河底歯科さん」「こういう所まで徹底しているから、コロナ禍でも安心して通えます」といったお声をいただいたのを覚えています。
また最近では、診察券アプリを導入していることで、「ハイテクな歯科医院」といったGoogleの口コミもいただきました。
診察券アプリの導入によって、業務面ではどのような効果がありましたか?
説明時間の短縮という点で非常に役立っています。
たとえば、お支払い方法のご案内や、確定申告に必要な医療費控除に関する資料など、以前は紙でお渡ししていた内容を、現在では診察券アプリを通じてお送りしています。
これにより、院内での説明は要点のみに絞り、「詳しい資料はアプリでお送りしていますので、ご確認ください」とお伝えするだけで済むようになりました。
患者さんにとっても、後からじっくり資料を見ながら確認できるメリットがあります。
実はこの資料送付も、以前は受付スタッフが毎回PCのデスクトップに保存された資料を探し、患者さんごとに手動でお送りしていました。
しかし、この作業時間がもったいないと感じて、これも自動メッセージ機能を活用し、特定の処置を終えた患者様に、関連資料が自動で送付されるように設定しています。
その結果、資料の送付漏れはゼロになり、受付スタッフが資料送付にかけていた時間も削減されました。
「ささっとPay」は手数料を支払ってでも活用するメリットがある
ささっとPayの利用率がかなり高いようですが、導入効果などはいかがでしょうか。
当院では、多くの患者さんにささっとPayをご利用いただいています。
クレジット決済における手数料を懸念される先生も多いかと思いますが、当院ではそれを大きなデメリットとは捉えていません。
保険診療に関していえば、手数料はわずかですし、むしろ現金対応をメインにすることで発生する銀行への入金や両替の手間といったオペレーションコストの方が、負担が大きいと感じています。
自動精算機も便利ではありますが、お札の枚数上限があったり、紙幣が詰まって患者さんをお待たせしてしまったりするリスクがあります。
こうした手間やリスクを総合的に考えると、手数料を支払ってでも「ささっとPay」を活用していただく方が、患者さんにとっても医院にとってもメリットが大きいと思います。
そのため、できる限り全ての決済を「ささっとPay」に移行できれば理想的だと考えています。
Part2に続く。Part2でも、引き続き河底歯科・矯正歯科様のDX推進に関するお話をお伺いします。
Web予約で再診率アップ&電話対応も激減 河底歯科・矯正歯科様の院内DXの軌跡 Part2
- Apotool & Box サポートセンター
- 平日 10:00~18:00
Tel:03-6403-4880
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紙の予約帳からの脱却がスタートライン。 河底歯科・矯正歯科様の院内DXの軌跡 Part1
河底歯科・矯正歯科

河底 晴紀 先生
広島県 福山市
ユニット数:10
課題・目的
ペーパーレス予約管理業務効率
導入機能
診察券アプリ「私の歯医者さん」キャッシュレス決済「お会計さん」+「ささっとPay」Web問診票「もしもし問診」
エリア
中国











