約5,000名分の紙カルテデータを3ヶ月で電子化! 外部委託も活用した「たぼ歯科医院西口様」の移行作業とは

紙カルテの電子化を検討する一方で、過去のカルテをどのように移行すべきか、お悩みの医院様は少なくありません。
そこで今回は、短期間で紙カルテからの移行を実現された、たぼ歯科医院西口様の事例をご紹介します。
同院は2025年1月にApotool&Box(以下「アポツール」)をご契約され、予約システムの移行作業と並行して電子サブカルテ「Medical Box Note」移行作業もスタートしました。
「なるべく早く電子サブカルテに切り替えたい」というご意向のもと、過去の紙カルテは外部業者にPDF化を依頼。そのデータをMedical Box Noteに取り込むという形で、移行を進められました。
今回は、院長である関 直弘 先生に、その具体的プロセスや導入後の効果について詳しくお話を伺いました。
- 課題
- 1冊のカルテの取り合いをなくしたい
- カルテ出しにかかる業務を効率化したい
- 解決策
- 電子サブカルテ「Medical Box Note」の導入
- 効果
- いつでもどこでカルテ記入ができるようになった
- カルテの保管スペースが圧縮された
- 院内の業務効率化に寄与
まずアポツールを導入されたきっかけを教えてください。
アポツールを導入した最大の理由は、電子サブカルテ「Medical Box Note」を使いたかったからです。もともと院内全体でDXとペーパーレス化を進める動きがあり、それを実現するためのツールとしてアポツールおよびMedical Box Noteが最適だと判断しました。
以前は別の予約システムを使用していましたが、そちらにはサブカルテ機能がありませんでした。
また受付業務のさらなる効率化を考えたときに、アポツールであれば電子サブカルテとの連携に加え、自動精算機との連携も可能なため 、受付業務全体のスムーズな運用が期待できると考え、導入を決めました。

たぼ歯科医院西口 院長 関 直弘 先生
そのほかに導入の後押しとなった要素はありますか?
あとは経営分析ツール「Intelligence」も決め手の一つとなりました。
これまでは感覚値で捉えていた離脱患者の集計や分析が 、Intelligenceを使うことで自動化され、データとして正確に可視化できるようになります。
これは、スタッフ1人か2人分の作業を代替してくれるほどの業務効率化につながると感じました。
アポツールの導入効果はいかがでしょうか。
アポイントの空き枠が探しやすくなったこと 、そして条件で患者さんを検索しやすくなり、キャンセル後に次回予約を取っていない人などを絞り込めるのが良いと思います。
さらにその絞り込んだ患者さんに対して、一斉にSMS(ショートメッセージ)でご案内ができる点も大変便利だと感じています。
過去のデータをPDF化してMedical Box Noteに取り込み
Medical Box Noteについて伺いたいと思います。紙のサブカルテから電子サブカルテ「Medical Box Note」への移行はどのように進められたのでしょうか。
まず院内に約5,000件ほどあった過去のカルテは、外部の業者に依頼して一気にPDF化してもらいました 。院内でスキャンチームを組むことも検討しましたが、スタッフの人的リソースを確保するのが難しかったため、外部委託を決めました。
業者にはPDF化とクラウドへのアップロードまでを依頼し、その後のクラウドからMedical Box Noteへデータを取り込む作業は、当院の事務スタッフが分担して行いました。スタッフ総出で行い、約1週間で完了させました。
また移行の順番としては、まず長期間ご来院のない患者さんのカルテから電子化を進めました 。移行期間中に来院される患者さんについては、紙カルテで対応し、そのカルテは後から事務スタッフが手作業でスキャンしてPDF化する、という形で並行して進めていきました。

外部業者さんにPDF化を依頼する中で、何かトラブルなどはありましたか?
たとえば付箋を貼ったままスキャンされてしまい、文字が隠れて読めなくなっているケースがありました。また、用紙が重なったままPDF化されていたり、そもそも当院からの発送漏れがあったりといった初期の混乱はありましたね。
そういったデータは、院内にあるスキャナー(ScanSnap)を使って個別に追加スキャンし、対応しました。
最初の1ヶ月は多少の混乱もありましたが、結果的に全てのデータを揃えた状態でスタートできたので、スムーズに切り替えが進んだと思います。
スキャンし終えた紙カルテは、当面の間は事務局に一時保管し、運用に問題がないことを確認した上で、随時廃棄していく予定です。
タブレットやWi-Fi環境など、ハード面の整備も行われたそうですね。
ユニットの台数に合わせて、タブレットを7台ほど新たに導入しました。
当院は2フロアに分かれているため、どこでも快適にMedical Box Noteが使えるよう、Wi-Fi環境の整備も行いました。
具体的には、専門業者に依頼してフロア間での電波の混線を避けるようネットワーク設計を見直し、院内のどこでも安定した通信ができるようにしています。
紙のサブカルテと同じフォーマットにすることで、現場の負担を軽減
実際に使い始めて、現場での混乱などはありませんでしたか?
移行方法を検討するにあたって、いかに現場の負担を増やさず移行するかということは重要視しました。
そのため、これまで使っていた紙のサブカルテと同じフォーマットをテンプレートとしてMedical Box Noteに反映しています。
スタッフにとって馴染みのある書式はそのままに、日付の自動入力や写真の添付、タブ機能を使ったファイル分けでの情報管理といったデジタルならではの利便性が加わり、さらに使いやすくなったと思います。

Medical Box Noteを導入して感じている効果を教えてください。
ドクター目線での一番のメリットは、「どこでもカルテが書ける」ようになったことですね。これまでは一つの紙カルテをスタッフ間で回しながら記入していましたが、今ではタブレットを使って、各自がタイミングを逃さず記入できるので、カルテの奪い合いのような状況がなくなりました。
また、電話応対の際も、受付スタッフが手元ですぐに患者さんのカルテを開いて対応できるため、業務全体のスピードと効率が格段に向上しました。
勉強会を実施し、スタッフに操作方法周知
スタッフへの周知や教育はどのように行いましたか。
まず、昨年の12月時点で「電子サブカルテへ切り替える」ことを全スタッフに共有しました。その後、1月にストランザさんに来ていただき勉強会を開催して操作方法のレクチャーを行いました。
参加できなかったスタッフには録画動画で学んでもらう形式を取り、Medical Box Noteへの切り替えは3月1日と明確に設定。それまでには不明点を解消するように院内で周知を進めました。
勉強会後は、院内にデモ機も設置して自由に触れられる環境を用意していたのですが、実際にはあまり積極的に触るスタッフは多くなかったですね(笑)。
やはり、3月の本格稼働が始まってから「これどうやるんでしたっけ?」という声が挙がってきました。
全員がスムーズに使いこなせるようになったと感じたのは、運用開始から1カ月半ほど経った4月中旬頃でした。
導入の過程で、特に苦労された点はありますか?
正直なところ、「本当にこれ使えるようになるの?」と最初は懐疑的なスタッフも少なくありませんでした。
特にデジタル機器に不慣れなスタッフは、操作に慣れるまでに2カ月近くかかった印象があります。
それでも、「なぜこのシステムを導入するのか」「導入によって受付業務の手間が省け、カルテの紛失も防げる」といった意義やメリットを繰り返し伝えることで、徐々に納得感が生まれていったと思います。やはり丁寧に背景を説明することは重要ですね。
カスタマーサポートを活用し、不明点は即解消
導入後のサポート体制についてはいかがですか?
終礼の時にスタッフから不明点などをヒアリングし、何かあれば忘れないよう、なるべくその日のうちにカスタマーサポートの担当の方に連絡して解消するようにしています。
また必要な場合はオンラインでの打ち合わせもお願いしています。いつもスピーディーに対応いただけるので非常に助かっています。
今後さらに導入を検討している機能などはありますか?
Medical Box Noteの移行が安定したので、次はWeb問診票「もしもし問診プラス」への切り替えを進めていきたいと思っています。
その上で、将来的には「ご案内ばん」などの新しいオプション機能の導入も検討していきたいです。
人手不足という課題もあるため 、人件費と比較してメリットがあるようであれば、導入を判断したいと考えています。

関先生、ご多忙のところご対応いただき誠にありがとうございました。今後も医院の業務効率化に貢献できる機能開発を進めていきたいと思います!
今回ご紹介した、たぼ歯科医院西口様の事例は、以下のセミナーでも詳しく解説しています。
※2025年5月末に実施いたしました。アーカイブ動画は以下からご覧ください。
- Apotool & Box サポートセンター
- 平日 10:00~18:00
Tel:03-6403-4880
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約5,000名分の紙カルテデータを3ヶ月で電子化! 外部委託も活用した「たぼ歯科医院西口様」の移行作業とは
たぼ歯科医院西口

関 直弘 先生
埼玉県 浦和市
ユニット数:12
課題・目的
ペーパーレス業務効率
導入機能
デジタルサブカルテ「Medical Box Note」
エリア
関東








