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歯科医院の成功はリコール率にあり!患者離れを防ぐ施策を解説

コラム

リコール率を上げる取り組みは、安定した歯科経営に直結します。本記事では、具体的なリコールの算出方法から、リコール率を向上させるための具体的な施策まで解説します。患者離れを防ぎ、歯科経営の成功に向けた一歩を踏み出しましょう。

歯科におけるリコールの意義

歯科医院における「リコール」には、以下2つの意味があります。

  • 定期検診
  • 再来院を促す取り組み

これらにより、定期的なお口の健康チェックを通して治療の必要性を伝え、継続的な来院を促すことがリコールの目的です。

リコールの重要性は多岐にわたります。まず、患者さんのお口の健康管理を継続的に支援することで、歯科疾患の早期発見と予防を促進し、患者さんの健康を守る基盤となります。

また、定期的な再来院により歯科治療の成功率が向上し、それに伴い患者満足度の向上にも寄与することでしょう。

さらに、歯科医院の経営においてもリコールを意識することは極めて重要です。安定的な患者さんの流入と収益源の確保を通じて、月々の売上の変動を軽減することにつながるからです。

総括すると、リコールとは単なる再来院促進の枠を超え、患者さんの健康管理から歯科医院の経営効率化、そして患者さんとの信頼関係の構築において重要な役割を果たしているといえます。

歯科リコール率の計算法と平均値

リコール率は、歯科医院の経営において重要な指標です。ここでは、正確な計算方法と平均値について詳しく説明します。

リコール率の計算方法

歯科のリコール率は、次の式で算出されます。

リコール率 = 定期検診に来院した患者数÷定期検診を受けるべき患者数×100

例として、定期検診を受けるべき患者数が100人で、そのうち80人が実際に定期検診に来院した場合、リコール率は80%となります。

歯科におけるリコール率の平均値

厚生労働省「令和4年 歯科疾患実態調査結果の概要」において、1年間に歯科検診を受診した人の割合は約6割(58.0%)であることが報告されています。

さらに、厚生労働省「国民健康・栄養調査」によると、年次別のデータは以下の通りです。

  • 2009年…35.7%
  • 2012年…47.8%
  • 2016年…52.9%

このように、歯科検診を受ける人の割合は年々増加傾向にあり、時代とともに国民のお口の健康に対する意識が高まっていることが示唆されます。

歯科リコールの推奨頻度

ここでは、年齢や病歴に応じたリコール頻度の目安について詳しく説明します。以下を参考にして、自院の経営方針に基づいた適切なリコール間隔を設定してください。

病気歴/年齢検診頻度の目安
子ども年2~3回
大人3か月〜半年に1回
高齢者1~2か月に1回の検診
虫歯・歯周病リスクがある人3か月に1回程度
虫歯・歯周病リスクがない人半年に1回程度

 

子ども

永久歯が生えそろう13歳くらいまでの子どもは、虫歯の進行が早い傾向にあるため、年2~3回のリコール検診を推奨します。

検診時には、口腔内写真を活用し、歯の成長を詳細に記録して次回の検診で比較できるようにしましょう。これにより、保護者に子どもの成長を具体的に説明でき、信頼関係を築きやすくなります。手間を惜しまずに取り組むことで、家族紹介の可能性も高まりやすいです。

大人

成人以降は、ライフスタイルや職業などに応じた個別対応が求められます。喫煙や食生活、悪習慣がお口の健康に及ぼす影響を説明し、患者さんのモチベーションを維持しましょう。

高齢者

加齢に伴い、歯肉退縮やエナメル質のすり減りが進行しやすくなります。歯科疾患が全身の健康に与える影響を強調し、1~2か月に1回の頻度で検診を受けるように推奨します。

虫歯・歯周病リスクがある人

虫歯や歯周病のリスクが高い患者さんには、3か月に1回程度の検診が必要です。セルフケアの確認と指導を根気強く行いましょう。

虫歯・歯周病リスクがない人

リスクが低い患者さんでも、半年に1回程度の検診を推奨します。歯科疾患の早期発見・早期治療の重要性を説明し、最低でも半年に一回の検診を促しましょう。

リコール率を上げるための具体的な4つの施策

施策1:デジタルツールの活用

歯科医院がリコール率を向上させるためには、デジタルツールの効果的な活用が不可欠です。現代の歯科医療では、患者さんとのデジタルコミュニケーションが普及しており、リコール率を上げる新たな手法が生まれています。

その中でも、予約管理システムの導入は最も効果的にリコール率を上げる方法の一つです。オンライン予約システムを活用することで、患者さんは自身の予定に合わせて簡単に次回の来院を予約できます。この利便性により、再来院率の向上が期待できるでしょう。

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さらに、リマインダーも有効です。予約日の数日前に送信されるリマインダーは、患者さんのうっかり忘れを予防し、中断患者を大幅に減らせる効果が見込めます。

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これらデジタルツールの積極的な活用で、患者さんのリコールを自然に促していきましょう。

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施策2:リコールはがきの質を向上させる

リコールはがきを送る際には、視覚的な訴求力が重要です。予定の通知だけでなく、患者さんの行動を促す具体的なメッセージを盛り込むことが効果的です。具体的には以下の方法があります。

  • インパクトのあるデザインを採用する
  • 手書きのメッセージを添える
  • 定期検診の重要性を説明する

インパクトのあるデザインを採用する

リコールはがきが歯科医院のものであることを一目でわかるデザインを選びましょう。例えば、歯の形を模したデザインや、歯科医院のロゴを効果的に取り入れることで、視覚的なインパクトを与えます。

手書きのメッセージを添える

印刷された文章よりも手書きのメッセージが添えられると、患者さんとの親近感が生まれ、リコールに対する意欲が高まります。

例えば、「〇〇様、お久しぶりです。またお会いできることを楽しみにしています!」といった具体的な個別メッセージが有効です。

リコール検診の重要性を説明する

なぜ定期検診が重要なのかを明確に伝えることで、患者さんのリコール率を高めることができます。

例えば、「定期検診を受けることで、お口の健康を維持し、治療の負担を軽減することができます。」といった具体的な説明を含めることが、リコールの動機付けに役立つでしょう。

施策3:患者満足度を上げる継続的なアプローチを行う

リコール率を上げるためには、患者満足度の向上が鍵です。患者さんの理解を深め、定期検診への積極的な参加を促進しましょう。

患者さんの意欲を引き出すには、信頼関係を築く努力を惜しまない姿勢が求められます。丁寧な対応と明確な説明はもちろん、患者さんの声に耳を傾ける姿勢が大切です。

患者さんからの意見や要望は積極的に収集して、その声を歯科医院のサービス改善に活かしましょう。

また、治療完了後には即座に今後の予防計画を提案し、再来院の予約を推奨することがリコール率を上げるのに効果的なタイミングです。

治療後の患者さんは「もう二度と同じ苦しみを繰り返したくない」という気持ちを抱きやすく、同時にリコール検診への関心が高まります。

この時に、定期検診の重要性とメリットを丁寧に説明することが、患者さんの強い動機付けと結びつき、継続的なリコールへつながることでしょう。

施策4:リコール施策の成果をスタッフと共有し改善を図る

リコール施策の成果を最大化し、持続的な改善を図るためには、全てのスタッフが共通の目標を共有し、迅速なアップデートを行うことが不可欠です。

単にリコール率の変動だけに注目するのではなく、患者さんのフィードバックを継続的に精査し、成功事例や改善点を把握することで、サービス改善を進めていきましょう。

スタッフと協力して業務上の課題を洗い出し、リコール率を高める新たなアイデアを積極的に取り入れ、より優れたサービスを提供できる歯科医院へと成長していく取り組みが大切です。

まとめ

リコール率を上げることは、歯科医院にとって安定した収益源の確保と患者満足度の向上に直結します。
本記事でご提案したリコール率向上のヒントを活用し、歯科医院のリコール施策を効果的に強化していきましょう。

ストランザの提供する「Apotool & Box for Dentist」には、予約管理やSMSリマインダー機能などリコール率向上に繋げられるオプション機能が揃っています。

笠井歯科医院

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