【歯医者の待合室】環境づくりの工夫!待ち時間を快適に過ごしてもらうためのポイント
待合室は、歯科医院の第一印象を形作る場所です。本記事では、患者にとって待合室を快適でリラックスできる空間にするための環境づくりの方法を解説します。
目次
歯医者の待合室の環境づくりが重要な理由
診療室だけでなく、待合室にも工夫を施すべき理由はいくつかあります。
待合室は歯医者の第一印象となる場所である
歯科医療従事者が専門的な視点でこだわる滅菌器や診療のフロー、使用する材料等は、残念ながら歯科に関する知識のない患者には良さが伝わらないことも多いです。
それに対して歯医者の待合室は、患者が来院した際に最初に接する部分であり、待ち時間を過ごす空間です。整理整頓されているか、清掃が行き届いているか、居心地はどうか、照明は不快でないか等細部まで見られていることもあります。
そのため、いくら診療や診療室に気を配っていても、待合室に清潔感がなければ「この歯医者は清潔感がない歯医者だ」と思われてしまうのです。その上で診療を受ければ、それがどんな内容であれ、「良くない歯医者だった」と思われてしまうでしょう。
患者は歯科治療に対する不安を抱えて待合室にいる
多くの患者は、歯科治療に対して不安や恐怖感を抱いています。特に、以下のような患者や状況では不安が大きくなりやすいです。
- 初診時
- 外科処置を行う予定があるとき
- 治療中に痛みが予想されるとき など
不安を抱えながら待ち時間を過ごす歯医者の待合室は、こういった不安を少しでも和らげられる環境であることが望ましいでしょう。
待合室は診療内容が似ていると他院との差別化が難しい
厚生労働省の調査によると、令和6年4月の時点で、歯科診療所は全国に67,000軒近くあるとされています。
また都心部であれば矯正専門や自費専門といった専門性を高めた開業も可能ですが、郊外だと地域住民のニーズに対応するため、一般歯科として幅広く診療を行うことがほとんどでしょう。こういった歯科医院では、近隣の歯医者との差別化が容易ではありません。
しかし歯医者の待合室を特別なものにすることで、一つの差別化要素とすることができます。例えばデザイン性の高い待合室にしたり、アート作品を飾ったり、高級感のあるインテリアを採用したりと工夫するのもその方法です。
ほかにも待合室に子どもの遊び場があるだけで、保護者にとっては「通いやすい歯医者」となり得ます。
【歯医者の待合室】環境づくりの工夫ポイント
患者が気持ち良く待ち時間を過ごせる待合室づくりのポイントを、具体的にいくつかご紹介します。
患者がリラックスできる環境にする
待合室づくりの際は、例えば以下のような細かな工夫を施すことで、単なる通過点ではなく患者が心身ともにリラックスできる空間となります。
ヒーリングミュージックを流す
待合室におけるヒーリングミュージックは、患者の不安を軽減し、リラックスした状態で診療を受けられる環境を作り出します。
ヒーリングミュージックが医院の雰囲気に合わなければ、ジャズやクラシック等、穏やかなメロディが適しているでしょう。そのような音楽は高くなりがちな心拍数を落ち着かせ、リラックス効果を高めてくれます。
またこれらを流すときの音量も重要です。大きすぎると逆にストレスの原因となり、小さすぎると雑音に埋もれて効果を得られません。自身が実際に待合室に座ってみて、どれくらいの音量で耳に入るか確認すると良いでしょう。
アロマテラピーを活用する
アロマテラピーとは、植物から抽出した精油(エッセンシャルオイル)を用いるものです。精油の香りの情報が脳に伝達されることで、緊張を抑えリラックス効果が得られます。
歯医者の待合室で実践しやすいのは、アロマポットやディフューザーを用いた方法でしょう。待合室全体に簡単に香りを拡散することができます。
患者のリラックス効果を高めるためには、ラベンダーやカモミールといった香りが効果的です。なお香りの感じ方には個人差が出やすいため、待合室のどこに座った患者も快適に感じられるよう工夫すると良いでしょう。
座り心地の良いソファを設置する
待合室の椅子は、何時間も座るものではないとはいえ、誰が座っても疲れにくいものを選ぶことをおすすめします。
硬いプラスチックの椅子は、座った患者に緊張感を感じさせます。程良い柔らかさと背もたれで、患者に安心感を与えるような椅子がおすすめです。
色彩心理学を利用する
例えば自然風景を映した写真や青・緑を使ったアートを飾ったり、落ち着いた色調の壁面を採用したりといったことは、視覚的情報から患者の感情を穏やかにする効果が期待できます。
患者が他の患者との距離を保てる環境にする
待合室づくりの際、患者同士が適切な距離を保てるよう工夫することも重要です。プライバシーの保護だけでなく、感染症の院内感染リスクも低減できます。
具体的には、待合室の椅子の間隔を、最低でも50cmほど離して配置しましょう。30cm程度だと、椅子同士はさほど近く見えなくとも、実際に座ってみると近く感じます。全くの他人とこの距離感で座ることに嫌悪感は感じなくとも、緊張感を感じる人は少なくないでしょう。
また歯医者の待合室では、受付スタッフや歯科衛生士が治療に関して患者に話しかけることもあります。こういった場面で隣と十分な距離がないと、他人に丸聞こえとなってしまいます。
そのほか、椅子を全員が同じ方向を向くように配置すれば、患者同士が直接顔を合わせることなくよりリラックスして待ち時間を過ごせるようになります。
待ち時間を長く感じさせない環境にする
待ち時間を退屈に感じさせないよう工夫することで、患者はリラックスした状態で診療を迎えられます。
無料Wi-Fiの提供
患者が自身のスマホやタブレットを使用しやすいよう、無料Wi-Fiを提供するのもおすすめです。これにより患者は好きな動画やSNSを見て待ち時間を過ごす等、自宅にいるときと同じ感覚で時間を過ごすことができます。
充電スペースの提供
スマホやタブレットの充電スペースを設けるのも、待ち時間を退屈させない一つの方法です。iPhone用とAndroid用等に分けておくとより親切です。
雑誌・新聞・テレビの設置
さまざまなジャンルの雑誌を置いておくことで、患者が自身の興味に合った読み物を見つけられるようにします。40〜50代以降や高齢の患者が多い医院では、新聞を設置するのも良いでしょう。
また、併せてテレビでニュース、バラエティ番組等を流しておくと、患者の年齢を問わず暇つぶしになったり気が紛れたりするでしょう。音量はテレビを見ていない人も不快にならない程度にするか、小さめにして字幕を表示させておくのもおすすめです。
インフォメーションディスプレイの設置
歯医者の待合室における不安要素として、「いつ自分の番が来るのか」という不確かさがあります。
これを解決するために、インフォメーションディスプレイで待ち時間や診療の進行状況をリアルタイムで表示させたり、次に呼ばれるのが誰であるか明確にしておいたりするのもおすすめです。
ドリンクコーナーの設置
緊張から口渇を感じたり、診てもらう前に口腔内を流しておきたかったりする患者は多いです。そのため、ドリンクコーナーを設置しておくことも工夫の一つです。
ただし、補綴物のセット後やホワイトニング後等、飲食を控えてもらいたい際には利用しないよう明示も必要です。
タブレットの提供
特に子ども連れの患者に対して、ゲームや学習アプリがインストールされたタブレットを貸し出すという工夫もあります。子ども同士が取り合いになったり、他の患者に「スマホ育児」と思われないよう配慮も必要です。
清潔で明るいイメージを持たせる環境にする
照明は明るく自然光に近い色を選び、壁の色も白や明るい色を使用すると清潔感が感じられます。また診療室内だけでなく待合室も定期的に清掃し、常に整頓された環境を目指しましょう。先述の通り、待合室は患者が来院した際に最初に接する部分であり、細かなところまで目が向きやすい空間です。
まとめ
歯医者でできる、患者にとって快適な待合室をつくるための工夫をお伝えしました。
治療に対する不安を抱えている患者が多い歯科医院では、いかにリラックスして過ごしていただくかが大切なポイントとなります。継続して通ってもらうためにも、また他医院との差別化を図るためにも、また訪れたくなる空間づくりを心がけましょう。
Apotool&Box for Dentistには、Web予約機能や診察券アプリがあります。自宅からスマホで予約が可能なうえに、来院時には受付のQRコードを読み取るだけで受付が完了します。さらに、新規患者に対してはWeb問診票を送付できます。
これらの機能を活用することにより、歯医者の待合室の混雑を緩和させ、待ち時間を大幅に減少させることができます。
そのほかチェアサイドで次回の予約を取ってしまったり、お支払いも後からクレジット決済が可能です。
例えば渋谷しらゆり歯科様では、Web予約やWeb問診票の導入により患者さんが事前にスマホやPCから簡単に予約ができ、来院前に問診票を記入して提出できるようになったため、受付での待ち時間が短縮されました。
患者さんの手間が減り、来院時にスムーズに診療を受けられる環境が整っています。
さらに、診察券アプリと自動精算機の連携を活用することで、会計の自動化も実現されました。診察券アプリのQRコードを読み取らせるだけで自動精算機での会計が完了するため、スタッフの業務負担も大幅に軽減されています。
待合室の混雑やより良い環境づくりに悩まれている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!
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