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【電子カルテ連携】連携する方法や連携可能なシステム、メリットや注意点を解説

コラム

近年、歯科医院において電子カルテの導入が進んでいます。カルテが電子化されることにより、医院の診療等に関するデータ管理が容易になり、迅速で正確な患者情報の確認、治療の質向上にもつながります。

そんな電子カルテは、導入後さまざまなシステムと連携させることによりその利便性や効率はさらに向上します。

本記事では、電子カルテと連携可能な各システム、連携による具体的なメリット、注意点等を詳しく解説します。

電子カルテ連携とは

電子カルテ連携とは、歯科医院にあるさまざまなシステムと電子カルテを連携させることを指します。

例えば予約管理システムと電子カルテを連携させることで、患者情報や各患者の予約状況の一括管理が可能になり、業務の効率が向上することは容易に想像できるでしょう。

電子カルテだけでなく、レセプトコンピューター(レセコン)と各システムが連携する場合もあります。

電子カルテと連携可能な10のシステム

歯科医院を経営する中で、業務効率化や質の向上をより求めるのであれば、電子カルテの導入後それを他の医療管理システムと連携させることが重要です。

歯科において電子カルテと連携可能な10種類のシステムをご紹介します。

問診システム

問診システムと電子カルテを連携させることで、患者の情報をあらかじめ収集し、それらをカルテに手入力あるいは転記する必要がなくなります。

これにより、診察前に電子カルテを開くだけで患者の既往歴や現病歴等を確認でき、患者を待たせることもありません。

また紙の問診票では、来院した後に現地で問診に回答しなくてはいけません。そのため記入時間の確保が必要となり、待合室の混雑につながっていました。しかし問診システムを活用すれば、患者はあらかじめ自宅あるいは通院しながらでも回答できます。

Apotool&Box for Dentistの問診システム「もしもし問診プラス」では、予約管理システムの中で各患者の問診票を確認することができます。つまり予約日時を確認しつつ、同時に問診の内容も把握することが可能です。

もしもし問診+製品ページ

オンライン資格確認

オンライン資格確認とは、患者のマイナンバーカードや健康保険証をカードリーダーで読み込み、保険資格情報をオンラインで確認することです。

以前は定期的に受付で保険証を提出してもらい、受付スタッフが目視と手入力で確認や内容の更新を行う必要がありました。

このオンライン資格確認システムと電子カルテを連携させることで、最新の保険資格情報を自動で医院に取り込むことができます。

予約管理システム

予約管理システムと電子カルテを連携させると、患者の予約情報が電子カルテ上に自動で入力されます。例えば電子カルテ上で次回の予約日を意識しつつ、前回の処置内容を確認するといったことも可能になります。

また電子カルテに記載された後に予約がキャンセルになった場合、自動で記載の削除が行われることで、手間を省き誤認を防ぐこともできます。

Apotool&Box for Dentistの予約管理システムでは、予約管理画面が操作しやすいのはもちろん、日々の予約操作の中で自動的に患者リストが作成されます。これにより予約や定期検診のリマインダーをまとめて送信したり、患者を条件で絞り込んで表示したりすることができます。

検査システム

検査システムと電子カルテの連携により、素早く迅速な診断を図ることができます。また正確な診断を下すために行うさまざまな検査結果を一元化することができ、業務の効率化も図れます。

オンライン診療システム

オンライン診療システムを電子カルテと連携させることで、通院が難しい患者や遠方にいる患者に対してもスムーズに診療情報を共有することができます。

例えば説明のための書類をわざわざ印刷したり、送付したりといった事務作業にかかる手間も省くことができます。

サブカルテ

サブカルテは、特定の診療に関する細かな情報を管理するための補助的なものです。これを診療記録の主となる電子カルテと連携させることで、カルテ出しが不要になりペーパーレス化も実現します。

Apotool&Box for Dentistのサブカルテシステム「Medical Box Note」では、レントゲンや口腔内写真といった画像の挿入も簡単に行えます。また同時に複数人が閲覧可能となるため、業務の効率化だけでなく院内での情報共有もスムーズになります。

Medical Box Note製品ページ

薬剤管理システム

薬剤管理システムと電子カルテを連携させることで、薬の重複処方やアレルギーのリスクを軽減します。なお薬剤管理システムは、クラウド型でない電子カルテでは連携が難しいこともあるようです。

会計・決済システム

会計・決済システムは、電子カルテというより、電子カルテと紐づいているレセプトコンピューターと連携します。

これにより治療費の計算と請求が自動化され、会計処理の正確性が向上し、患者への請求ミスが減少し、受付スタッフの負担や患者の待ち時間が短縮されるのは言うまでもありません。

物販管理システム

物販管理システムと電子カルテを連携させることで、歯科医院内で販売している製品の在庫管理が容易になります。

また患者の購入履歴と治療歴を紐づけることで、一人ひとりに合った製品の提案が可能になります。

経営分析システム

経営分析システム電子カルテを連携させることで、患者データを分析し詳細なレポートを得ることができます。

Apotool&Box for Dentistの経営分析システム「Intelligence」では、レセプトコンピューターと連携して自動的にデータを蓄積していくため、手入力や計算の手間なしで経営の課題や改善点が見えてきます。

Intelligence製品ページ

電子カルテと各システムを連携するメリット

現代の歯科医院では、業務の効率化に加えて患者のケアや治療の質向上も求められています。この両方を実現する方法の一つが、電子カルテを各システムと連携させることです。

これにより得られるメリットはいくつかあります。

チェアタイム・院内滞在時間の短縮

電子カルテと各種システムを連携する最大のメリットの一つは、来院前から診療、会計までの流れをスムーズにし、患者のチェアタイムと院内での滞在時間を短縮する点です。

例えば予約管理システムが効率的に患者の予約を調整し、ユニットの使用時間を最適化させることで、患者一人ひとりの待ち時間が減少するだけでなく新患や急患の受け入れ可能数も増加します。

これにより患者の満足度が向上し、かつより多くの収益を得ることにつながります。

ヒューマンエラーの予防

電子カルテと各システム連携によりデータの転記が自動化され、人間の手作業による入力ミスや情報の漏洩といったヒューマンエラーを大幅に減らすことができます。これは、患者の安全性を高めることにもつながります。

例えば会計・決済システムと電子カルテの連携がわかりやすい例でしょう。受付スタッフが金額を手で計算するのと、システムが自動計算するのとでは、正確性と必要な時間に大きな差があります。

コスト削減

各システムの導入や電子カルテ連携に費用がかかるのに、コスト削減?と思う方もいるかもしれません。

例えば電子カルテと予約管理システムの連携により、受付スタッフが予約情報の入力や管理に要する時間を減らすことができます。これは予約管理にかかる人件費を削減できるということです。

受付スタッフが3人いないと回らなかった受付が、1人で足りるようになるかもしれません。

また検査システムやサブカルテと電子カルテの連携により、書類の印刷やそれらを管理する物理的なスペースも不要になり、目に見えるコスト削減にもつながります。

一時的な出費にばかり目を向けるのではなく、時には数ヶ月・数年といった長期的な視点で見ることも大切です。なぜなら初期費用に負担を感じても、長い目で見ると大幅なコスト削減になることも往々にしてあるからです。

治療の質向上

例えばオンライン診療システムと電子カルテの連携により、毎週など現実では難しいような頻度で患者の口腔内状態を診ることができます。

これにより異常の早期発見・対処が可能になり、治療期間の短縮につながる可能性もあります。

電子カルテの連携方法

電子カルテの連携方法はいくつかありますが、主な4つをご紹介します。

チェックイン連携

患者が来院した際に、その情報を電子カルテ上に自動的に記録するものです。これにより緊急性の高い患者や対応に注意を要する患者を即座に把握することができたり、受付スタッフの負担を減らしたりすることができます。

問診連携

問診で得られた回答を電子カルテに連携することで、見落としや転記ミス等人為的なエラーをなくすことができます。また既往歴が多くあったり、現病歴の長い患者の対応もスムーズに行えます。

頭書き連携

予約システム上に、該当の患者情報を自動で反映させられるものです。こちらも人為的なミスを減らせるだけでなく、受付スタッフの負担を軽減させることができます。

料金連携

レセプトコンピューターから患者の診療代を自動で反映させることができます。受付スタッフの負担軽減だけでなく、会計処理にかかる時間が短縮され、患者の満足度向上にもつながるでしょう。

電子カルテ連携の注意点

電子カルテの導入は歯科医院の効率を高める一方で、いくつか注意点もあります。特に追加コストの発生やコストパフォーマンスといった点を理解した上で、電子カルテとの連携を進めることが重要です。

追加コストの発生

電子カルテと連携可能な各システムを導入する際には、初期費用や保守費用、また連携時に追加費用のかかることがあります。既存のシステムとの統合やカスタマイズが必要な場合、さらにコストがかかる可能性もあります。

コストパフォーマンスが良くないこともある

システムのサービス自体が良くないということではなく、電子カルテシステムと各システムの連携により得られるメリットや利益が、導入コストに見合わないことがあります。

特に小規模の歯科医院や新規患者数が少ない歯科医院では、システムにかかる高額な費用に対して得られるメリットが少ないことがあります。

導入や連携の際にかかる費用と、それにより浮くコストをしっかり比較し、導入する範囲を明確に決めると良いでしょう。

紙カルテと電子カルテの違い

電子カルテの導入や各システムと連携させることは、メリットも多い反面、紙カルテと比較するとコストがかかりやすいと思われるかもしれません。しかし電子カルテの導入後は、紙カルテとは比較にならないほどデータ管理とアクセスが容易になります。

紙カルテは物理的な文書であり、保管スペースが必要で、情報の検索や共有が手間を要します。一方で電子カルテはデジタル形式であるため、迅速な検索やデータ共有、バックアップが可能です。もちろん院内に保管スペースを設ける必要もありません。

さらに電子カルテは、セキュリティ対策やデータ分析の機能が充実しており、医院の効率化治療の質向上につながります。その上で各システムと連携することで、より業務の効率化を進めることができます。詳しくは下記をご覧ください。

まとめ

電子カルテと各システムの連携を検討する際は、それぞれの特徴を理解することが重要です。コストの面でいくつか注意点があるものの、連携によって得られるメリットは多くあります。

Apotool&Box for Dentistは、医院の効率化や治療の質向上を考えている歯科医師の方向けのサービスです。医院のDX化に十分な機能を備えたシステム本体に、さまざまなオプション機能を追加することでより効率化が進みます。ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

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